旅行会社社員の秋休み~ヨーロッパ周遊・チェコ編~

 誰もが一度は耳にしたことがあるであろう「わが祖国」のモルダウ(ヴルタヴァ)でお馴染みのスメタナや、「新世界より」で著名なドヴォルザーク(ドヴォジャーク)は、現在のチェコの出身。彼らの名は、首都プラハの市民会館、ルドルフィヌムのコンサートホールの通称にも残されています。プラハには両氏のミュージアムがありますが、ドヴォルザーク博物館は11月1日から2017年10月1日まで改装工事のため閉館しているようですので、訪問予定の方はご注意ください。
 今回はプラハから日帰りでチェコの名所を訪れてみました。

■チェスキークルムロフ歴史地区

 チェコに12件ある世界遺産のひとつです。(登録基準ⅳ)”世界で最も美しい街”と賞されることもある小さな都市で、その歴史的景観が評価されていますが、20世紀中の大半は世界情勢の影響により荒廃していたそうです。
 街の少し離れたところからは、ほぼ全景が視界に収まります。モルダウ川に沿って連なる煉瓦色、黒色屋根の建物群、奥にはクルムロフ城。周囲の緑との調和に季節感も相まって、どこかノスタルジックな印象でした。
 オフシーズンにつき城内ツアーの開催はなく観光客も疎らでしたが、石畳の街路を巡ってみたり、壁面の模様(だまし絵)や日時計に瞳を凝らしたりと、ゆっくり散策できました。
 プラハからのアクセスは片道約3時間のバス旅。(座席は現地バス会社のチケットオフィスかWEBでの購入です。)
オーストリアの国境とも近く、ウィーンやリンツへ抜ける(またはその逆)ルートも一案です。

※チェコはシェンゲン協定加盟国ですが、滞在期間をカバーする海外旅行傷害保険への加入が必要条項に定められていますのでご注意ください。

■クトナー・ホラ

 プラハ本駅から鉄道で約1時間、東へ60~70kmほどのところに位置するクトナー・ホラ。「クトナー・ホラの聖バルボラ教会のある歴史地区とセドレツの聖母マリア大聖堂」として世界遺産に指定(登録基準ⅱ、ⅳ)されている小さな町ですが、今回訪れた一番の目当ては中心街までの道中にあるセドレツ納骨堂。駅で降りる人たちの目的地も概ね同じようでした。
 施設内に入ると早速目に映ったのはエンブレム型や窓枠に沿って飾られた…人骨。ここセドレツ納骨堂は人骨装飾で有名で、保管されている約4万人分の人骨のうち、およそ1万人分の骨が用いられているそうです。地下へ進むと圧巻の光景で、天井を巡らす飾りにシャンデリア、壁面に掲げられている紋章、網越しに積み上げられた骨の数々としゃれこうべ。単品であればゾッとしてしまいそうですが、まじまじと見てしまうほど趣深く感じました。
※エントランスで販売されている土産品が髑髏(を模したもの)だらけだったのは言うまでもありません。

 

■バルボラ教会

 セドレツ納骨堂の近くには聖母マリア大聖堂がありますが、こちらは入れる様子ではなかったためバルボラ教会へ。バスに当たらず歩くこと40分ほど、やがて見えてきたゴシック様式の外観は、プラハのカレル橋のような道を進むにつれ迫力を増していきます。華やかなのは外観だけでなく、教会内の色鮮やかなステンドグラス、アーチ型の天井も壮観で見応えがありました。現在のクトナー・ホラは穏やかな田舎町な風ですが、かつて銀産業で栄えた時代の面影がここに残っているようです。